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インターネット殺人事件

日記

2005-08

2005-08-01

◆雑誌付録のフィギュアが喜ばれない件について

「やや旧聞に属する話題。
こんなものを作ってみました。」

「チャンピオン RED の読者ページから転載。 この月の付録は『こいこい 7 』の飛鳥ヤヨイフィギュアでした。
何を言わんとしているかというと、世間とのギャップに絶望先生ばりの絶望を覚えたということです。 仮にこのアンケートに答えていたとしたらこう。」

  • RED 購入に際して、フィギュアは影響しましたか? - 特に影響しなかった
  • フィギュアの出来には満足していただけましたか? - 特に何も感じなかった
  • 今後フィギュア付録にどのようなことを期待しますか? - ほかの作品のフィギュアを付録にしてほしい
  • フィギュア化してほしい作品 - シグルイ

「ここ半年ほどで雑誌付録が嬉しかったのはウルトラジャンプ 2005 年 9 月号のスティール・ボール・ラン特製表紙カバーだけでした。 唯一です。他にはありません。ウルトラジャンプとアフタヌーンとチャンピオン RED を買っていて。(*1)

「特に嬉しくないのは趣味に合わないフィギュア。 表紙カバーのいいところは、たとえ趣味に合わなくてもかさばらない点にあります。 その意味で、アフタヌーンの付録は一番始末に困ります。 いや、なんか祟られそうじゃないですか。女神像を燃えないゴミに出すって。 We hate fire! って叫んで襲いかかってきそう。
そう考えるとヤングマガジン Uppers はいい雑誌だったよなあ。 ごくたまに付いてきた付録が『バジリスク』特製表紙カバーだもの。」

「つまり、お前以外の人間は全員お前じゃないメソッドに従って考えると、 チャンピオン RED が付けるべき付録はフィギュアではなく表紙カバー。
個人的には 1/10 スケール七丁念仏を付けてもらえると非常に嬉しいですが。」

◆清潔で美しく健やかなインターネット毎日を目指すために

  • この子はバカなんじゃないだろうかメソッド。文章をアップロードする前に一度読み返して「この子はバカなんじゃないだろうか」と思ったら公開する。
  • お前以外の人間は全員お前じゃないメソッド。自分と意見が合わないものを見かけたら「お前以外の人間は全員お前じゃねえんだよ」と言い聞かせる。どんなにその意見が偏っていても間違っていても。
  • 頂点は常にひとつメソッド。他の誰かが書くようなことは書かない。馴れ合いや繁殖も必要ない。 Google 先生に頂点認定されることが目標。インターネットはトゲトゲの球体。

「“これを全て守って更新したけど清潔で美しく健やかな毎日を過ごせない”等の苦情は受け付けません。 清潔で美しく健やかの定義が曖昧なんじゃないでしょうか。」

*1: アフタヌーンのミギーストラップは買い逃した

2005-08-02

「昨日は映画の日だったので映画鑑賞。」

◆[映画] 姑獲鳥の夏

「半分くらい寝た。それも重要なシーンを中心に。
この映画についてはまともな鑑賞者とは言えないので、話半分で読んでください。」

「下世話な話ですが、最初に感じたのは「『ハサミ男』に比べて金がかかってるなあ」ということでした。 京極堂のセットや久遠寺医院もちゃんと作ってあるし。
まあ考えてみれば『ハサミ男』より金がかかってなさそうな映画化ミステリというものも珍しいはずなんですが。」

「阿部寛については何度も何度も「これが榎木津でいいのか?」と言ってきたわけですが、 大人しい方向に良かったというか、駄目な方向に駄目だったというか。
今にして思うと『姑獲鳥』の榎木津はシリーズ中最も大人しい、ある意味常識的とすら言える榎木津だったんですね。 当サイトが期待していたのは、阿部寛によって榎木津という概念が木っ端微塵に叩き潰されて、 原理主義者の人たちが「あれは違うから。なかったことになってるから」と現実を放棄するような光景だったんですが、 何だかそこそこ原作どおりの立ち回りをしているように見えます。 面白くないなあ。」

(以下の文章はネタバレを含みます)

「上映が終わったあと、近くの女性数名のグループがしていた会話。」

「わかった?」
「よくわかんなかった」

「分かる分からないの話をするということは、おそらく原作は読んでいないはず。 今までも、そしてこれからも、こういう方々が割と多数生産されるかと思うと、 『姑獲鳥の夏』という傑作を読み逃した彼(女)らに一抹の不憫さを感じないこともないですが、 原作付き映画を観に行くのに原作を読んでいないというのはその時点で既に士道不覚悟であるので、 それはもう各自で責任を取っていただくしかないですね。」

「まとまらなそうなので強引にまとめ。
原作ファンの人は特に見なくてもいいが、見ると話のネタになるので損はしない。
俳優ファンの人は原作を読んでいないとちょっと損するが、世の中で小説を読む人というのはときどき驚くほど少ないので、統計的に大した問題ではない。
京極夏彦はたぶんこの映画を作ってて楽しかった。
というわけで、それほど悪い話ではなかったんじゃないかと。 個人的にもそれほど損したという気はしません。 どうせならもっと滅茶苦茶にしてもよかったと思いますよ。」

◆[映画] チーム★アメリカ/ワールドポリス

「あらすじ。
アメリカの正義を守るチーム★アメリカは大量破壊兵器を隠し持ったテロリストどもを許さないぜ!
というわけでチーム・アメリカはパリで 5 人のテロリストを壊滅させるためにエッフェル塔と凱旋門と街中の広場をメチャクチャにし、 他の国でも似たような真似を繰り返します。 大量破壊兵器を放置すれば世界の平和は保てないからです。」

「この映画の政治的意図について云々するのは馬鹿馬鹿しいから止めた方がいいです。 相手にするだけ無駄です。喧嘩を売っている相手に全く見境がありません。 右も左もガタガタ言う奴はネタにしろと言わんばかりに全てをコケにしています。 この映画を作った人たちは友達が少ないだろうなと思いました。」

これから鑑賞する人が覚えておくべきポイント

  • 品がない。下ネタ多い。
  • 明らかに間違った前提に基づいて話を進める箇所が多々ある。
  • 制作意欲の源が悪ふざけと私怨(多分)。そのため、一番 DIS られてるのが北朝鮮とハリウッド。

「『サウスパーク』を観てないので監督の人の芸風については詳しくないんですが、 バランス感覚があるようでないところが魅力的というか、他の誰にも真似できないというか、 尋常の人間は誰も真似しないというか、とにかく凄い狂犬っぷりだと思いました。 北朝鮮と金正日が思い切り実名なのは明らかにアウトじゃないのか、 いやそこを「これだけ堂々とやれば逆に何も言えないだろう」ていう変種のノーガード戦法なのか等々考えたんですが、 最後の最後のオチを見て「ああ、やっぱりバランスとか言う以前に“この方が面白い”って考えちゃったんだろうなあ」という結論に至りました。
行動原理が“だって思いついちゃったんだから仕方ないじゃん!”とか “だってその方が面白いんだもん!”に基づいている人は遠巻きに眺めるのが一番だと思う。 自爆型中二病とでも呼ぶべきか。人のことは言えないけど。
そのハリウッド映画のフォーマットさえ守れば何やってもいいんだろ的態度には強い感銘を受けました。 悪役を倒してハッピーエンドになりさえすれば OK 。 主役チームがどれだけアホで理屈が通ってなくても、美形で強くて挫けないならオール OK 。 自分を信じて夢を追い続けていれば、夢はいつか必ず叶う!」

(以下の文章はネタバレを含みます)

「まとめ。そうねえ。日本人も対抗して『アクメツ世界篇』を映画化するしかないんじゃないの」
「そうですね」

2005-08-03

◆[ゲーム] 悪代官ファンド

「見かけたり教えていただいたりはてなブックマークで名前が出ていたりしたので書いてみる。 ただ、金の話は生々しいので『オメガトライブ』式吟遊詩人語りを使います。」

「一口 5 万円〜 10 万円で開発費 2 億 6000 万円中 1 億 8000 万円を集める予定ということは、 1800 〜 3600 人が投資することを見込んでいるのだろう、といいます。 正直なところ、『悪代官』シリーズの知名度から言って、この資金が集まるかは五分五分であると xx 氏は見ている、といいます。
また、読み切り時代の『ハヤテのごとく!』が「ときメモファンドの借金で首が回らない云々」のネタで KONAMI から迅速な抗議を受けた件に代表されるように、 世間的にオタク系ファンド = 儲からないという印象が完成しつつあり、 そうした世情不安によって企画自体が消える可能性も否定できない、といいます。」

「したがって、 xx 氏の興味は既にファンドの付加価値に向いている、といいます。 新作ゲームが宅配される、エンディングに名前が出る、牢人者として登場できる等の特典があるなら、多少の金を捨てることは問題ではない、といいます。 むしろ、金の捨て方としてこれより面白いものは珍しい、ある程度積極的に捨てても構わないと考えている、といいます。 xx 氏は帯回し祭に代表されるこの会社の馬鹿であるためのセンスを何よりも信頼しており、 ファンドの特典についても、さぞかし駄目なものが選ばれるだろうと期待している、といいます。」

「僅かに心配な点として、ゲーム自体の楽しさに不純物が混じるかもしれないことが懸念される、といいます。
尋常の取引であれば、面白ければ利益配当が受けられ、つまらなければ元本割れを起こす、といいます。 しかし、金銭のやりとりをたしなむことによって、そのような思慮ができるようになることを xx 氏は恐れている、といいます。 売れる売れないを気にかけて、遊ぶ前から配当の心配をするものは、武士ではなく卑怯者である、といいます。
そのため、ファンドに投資する場合は、ゲームの売り上げを一切見ず、レビュー等も一切書かないといった態度が望ましい、といいます。 下手に褒めて痛くもない腹を探られるのはまっぴらである、といいます。」

「それにしても、個人向けファンド企画の最初が『悪代官』というのは、 ジャパン・デジタル・コンテンツ信託の方々はまったく縁起を気にしない近代合理主義者揃いに違いない、といいます。 『悪代官』を信じて投資してみませんか? というフレーズは非常に胡散臭くてよいので、 千本松喜兵衛氏メインのポスターを作って喧伝するとよい、といいます。」

2005-08-09

◆[読書]『クチュクチュバーン』(吉村萬壱、文春文庫)

amazon 【 amazon 2日
題:クチュクチュバーン文春文庫: 本
続:文春文庫
著:吉村 萬壱
符:ISBN4-16-767947-7
刊:文藝春秋
年:2005/08/03
型:(cm): 15 x 11
頁: 224p
値:¥300
文:ある日突然、世界のすべてが変わる。蜘蛛女、巨女、シマウマ男に犬人間…地球規模で新たな「進化」が始まる。究極のグローバリゼーション?新しい人類の始まり?「巨大な塊がクチュクチュと身をよじらせて、バーンと爆発する」。小説界を震撼させた、芥川賞作家、驚異の文学界新人賞受賞作。単行本未収録作品併録。

オ : あの。ほら。世界中の生物が一斉に腕が 10 本生えてきたり巨大化したりで畸形化し始めて文明がメチャクチャになるヤツ。あれは面白かった。
マク : 『クチュクチュバーン』ですか。あれは確かに笑えますな。
オ : それからほれ。空から大量のナッパン星人が降ってきて人間を大量虐殺して文明がメチャクチャになるヤツ。あれも好きだな。
マク : 『国営巨大浴場の午後』ですね。あれは私はあまり買わない。
オ : それとさ、空から緑蟹と藍肉スライムの化け物が大量に降ってきて人間が直腸出しで命乞いをして文明がメチャクチャになる…
編 : あのう。すみません。私も不勉強なのは反省しますが、吉村先生の作品って全部そんなのばかりなんですか。
マク : 「そんなの」なんて云ってはいけませんよ。ひとつのモティーフを少しずつヴァリエーションを加えながら何度も何度も書いてゆく、これは芸術家の表現形態としては極自然なことだよ。
オ : そんで、あの直腸出しの話は何て題名だったかしらん。
マク : 『人間離れ』です。
オ : そうだった。

「と『白熊座の女は以下略』の一節をひねりたくなったことからも自明なように、 読んでいて深堀骨作品を思い出したことですよ。 それから自分が自分以外の物になってゆく恐怖は GIOGIO のラスト(*1)。」

「それで結局この発狂していると評判の作品に意味はあるのかという点ですが、 それはあるとも言えるしないとも言えます。
冒頭で引き合いに出したついでに深堀骨の作風と比較してみると、 深堀骨作品は起承転結が意外にもしっかりしているのですが、 起承転結自体のスケール感と、その骨格の上に載った細部とがどうしようもなく間違っているので、 全体としては壊滅的なまでに間違っていて無意味な作品ができあがっているのですね。
それに対して『クチュクチュバーン』収録作品は、起承転結がない割に、 登場人物の行動や細部の描写はそれほど狂っていない。 具体的に言うと「いおり」「ただすけ」「いおり」「ただすけ」って言ったりしない。 従って、圧倒的な無意味さを誇るのはあくまで設定だけであって、 そこから先は無意味でない生活小説として読んでいけると思いました。」

「ただ、そう書くとまるで『クチュクチュバーン』が理不尽な出来事に対応する人々の悲哀を描いたカフカの『変身』みたいな話に聞こえますが、 そういった高尚さはありません。 希望に満ちたラストだとか、人間社会のむなしさだとか、極限状況に置かれた人々の怒り? 憎しみ? 喜怒哀楽?  そういうものも積極的に前面に押し出されてはいません。 むしろ作者はそのような人間性だとか意だとかを消そうとしているように読み取れました。
その意味だと『人間離れ』は人間味がまだ少し消しきれてないですね。 ラストの一文なんかは少々余計でした。 これじゃまるでこの短篇が人間を描いたアイロニーな文学作品みたいじゃありませんか。」

「まとめ。そうねえ。この人が芥川賞なら深堀骨にも直木賞をってことしかないんじゃないの。」
「そうですね」

*1: 念には念を入れて註しておくが、このサイトで GIOGIO と言ったらジョジョ第五部のことであり、そのラストで「自分以外になってゆく」と言えばシルバー・チャリオッツ・レクイエムの能力でしかありえない。

2005-08-12

◆ネット雑記

  • 周回遅れでネットの様々について書き散らすひととき。
    • iTunes Music Store開設の一番大きな影響は、曲に対して URI が与えられたことじゃないかと思うわけです。今までは Amazon の ASIN で CD 単位にしかリンクできなかったものが、これからはダイレクトで曲単位にリンクすることが可能。
      • そしてこの曲 ID の生成権を握った Apple は他のオンライン楽曲販売サイトを圧倒するというシナリオ。かつて ISBN から全オンライン書店へのリンクを生成するツールがありましたが、今後は iTunes Music Store の ID をキーに、他のサイトへのリンク“も”生成してくれるツールが主流になるんじゃないだろうか。
      • 曲単位リンクを試してみる。 Spice girls : Wannabe 。
      • iTunes Japan がオープンしたら誰か作らねえかな、と思っていたのがジョジョ元ネタ全曲集。調べてみたら blog "quark's" : ジョジョの奇妙な iTunes Music Store というのがありました。これ、日本語でもそのまま使えるのかな。 iTunes が手元にないので不明。
    • はてなブックマーク始めました。アレがほしいよう
      • 名前についてはもう何も言うまい。
    • GreaseMonkey で遊び中。レイヤが違って JavaScript で書ける Proxomitron って感じで楽しい。
      • あと、毎度の事ながら DOM の隔靴掻痒っぷりに発狂しそうです。何とかならんのかこれ。

◆漫画雑記

  • 最近読んだ漫画のこと。
    • 我々の脳に鋭い衝撃を与えたあの田口雅之版ブラック・ジャックが帰ってきた。今度は連載だ。
      • この時点で既に誰もが思うようなことしか思えないので、話題は終了している。恐るべきは田口雅之の思考統制力である。
        • ピノコがグロい人形みたいだねえ。
        • 女性はみんなネオ・ヒュームみたいだねえ。
        • なんだかんだ言って甘ちゃんな田口ストーリーとブラック・ジャックは意外にマッチするのではないか。
          • ブラック・ジャックのリメイク連載がよりにもよって山本賢治と田口雅之というのは、およそ奇策以外で手塚治虫に対抗できる漫画家が秋田書店にいないことを意味する。まあそりゃそうですね。
    • 少し前の話題になりますが、『アイシールド 21 』の「ヒル魔って男はねぇ…なんて言うか、ジャンケンで言えばこれ、 驚いた事にグーとチョキだけで闘ってたんですよ」という台詞はなかなか興味深い。短い台詞の中に運否天賦ではない戦闘としてのジャンケンの本質を表している。
      • この台詞の意味を簡単に説明すると、ジャンケンは理論上グーとチョキだけで勝てるということです。
        • まず最初に「自分はグーとチョキしか出さない」と宣言します。並の相手であれば、この条件を聞いて「ならグーを出し続ければ負けない」と考えるでしょう。かくして、戦いは互いにグーを出し合う膠着状態となります。あとは膠着が解ける瞬間の読み合いです。相手が「グーとチョキだけ」という制約を信用せずにチョキを出して自滅するのを待つか、さもなくばパーで殺りに来る瞬間を狙ってカウンターでチョキを合わせるか。この読みを誤らなければ、それなりに勝負ができるでしょう。
        • もちろんこの戦法はランダムに手を出してくる相手には何の意味も持ちません。あくまで知能のある相手に自分の限定手を説明することで、相手が「考える」ことを期待して打つ作戦なのです。
        • つまり、自分の手を制限することで相手の手も制限するのがこの戦法の骨子です。相手の知能程度と性格を把握していれば、これである程度行動を読むことが可能です。『ジョジョ』第四部で岸部露伴も使ってましたね。ジャンケンの初歩です。
    • 『バキ』のアライの笑顔と『皇国の守護者』の新城大尉の「楽しいぞ。軍人としてこれ以上の名誉はない」と『シグルイ』のそして丹波蝙也斎の笑みと『からくりサーカス』のフェイスレスの「自分を信じて夢を追い続けていれば、夢はいつか必ず叶う!」を並べて「柔らかい石はいい笑顔の者に」というページを作ろうかと発作的に考えた。考えただけだけど。

2005-08-14

◆漫画雑感

「読み逃していた『エマ』(森薫、エンターブレイン) (4)(5)を読む。」

「…凄い。愛情が立体的だ。いや、作者のエマに対する愛が。
『銃夢 Last Order』におけるカエルラ・サングウィスへの作者愛が頁間から匂い立つような愛だとすると、 『エマ』のそれは物理的で、立体的で、重量感があって、まるっきり鈍器そのものです。 今にも手に取れそうだ。これで後頭部を一撃されたら大の大人でも無事じゃすみませんよ。 荒木飛呂彦が「敵役が馬車から降りるシーンで 2 ページも使うか」と恐れられたというのに、 この人ときたらエマが外出着からメイド服に着替えるだけで 6 ページ使うんだもの。 精魂のこもりかただけなら『シグルイ』に匹敵する勢いですよ。 あまりに怖くて大笑いです。 作者の念系統は絶対具現化系に違いありません。 基本修行の途中で順番をすっ飛ばしていきなりメイドを出しそう。 超サイヤ人のバーゲンセールみたいな勢いで。」

「あと、マッドアナウンサー評論家的な視点で見ると、 5 巻でウィリアムが訪ねてきたときの見開きシーンがよく出来てます。 見開きの左端に家中の人々が出てきて、それぞれに驚いたり喜んだりショックを受けたりしてる様がね。 個性的な脇役によってメインキャラを更に立てる技術がマッドアナウンサーであるならば、 さしずめこれはマッドギャラリーといったところか。」

◆[TopText]ゲッコ族

2005-08-20

◆雑記

  • 遂に漫画絡みとネット絡みが混ざってしまった。だって書きやすいんだもの。
    • [弐] 第弐齋藤 | 土踏まず日記 : 隆慶一郎を一気読みした。で、このサイトの影響で『死ぬことと見つけたり』を読んだとの話が。感想書きとしてこれに優る喜びはありません。
      • こちらこそ[DIARY] 買った本/『神秘家列伝 其ノ四』『心霊写真 不思議をめぐる事件史』『念力図鑑』を見て『神秘家列伝 其ノ四』の発売を教えていただきました。ありがとうございます。
        • そう、『神秘家列伝 其ノ四』は凄かった。何が凄いって、柳田国男の回で出てくる狐憑きの気違いが凄い。このサイトが大好きな「白昼堂々人間をぶった斬る日本刀を持った気違い」が完璧な形で描かれてるんですよ。焦点の合わない目、無精ヒゲ、延々「ケケケケケ」としか言わない台詞、それを見つめるヤング柳田国男の恐怖と戦慄などなど、日本人の集合的無意識から気違いのイメージを取り出して絵に描いて額に飾ったような完璧さ。それはもう完璧と書いてフォルコメンハイトと読む類の完璧さ。これぞトゥルー・クレイジー。菩薩の拳を思いついたときの独歩ちゃんばりの「これかァ!」でしたよ。この喜びを全世界の人に伝えたいので今からハンディスキャナ買ってきます。(買うな)
      • ケーイチロー・リューについてはドロップキックアウトの人も同時進行的に読み進んでいるわけですが、別に裏で同期を取っているわけではありません。 id:roku666 さんとはメッセージの類をやりとりしたことすらないプラトニックな相互無断リンク関係なので、純粋にシンクロニシティです。
        • 『鬼麿斬人剣』はこっちでも今読んでます。うなずき系コメント。
        • ところでケーイチロー・リューって書くとルーシー・リューの父親兼拳法の師匠みたいでカッコいいですよね。
    • 絶叫機械+絶望中止 [はてな]お礼と所信。はてなポイント送信について。
      • はてなポイントをこのサイトに送りたいとの話。ご好意には大変感謝します。でも、残念ながらこのサイトがはてなポイントを受け付けることはありません。
        • 受け付けない理由はあまり定かではなく、強いて言うなら「ゲッコ族はネットで金を稼ぐのが生理的に嫌いです」としか説明できないんですが、おそらく個人的な趣味が収入になるのに当惑を覚えるからじゃないでしょうか。
          • 吉良吉影が女を殺すときに金銭など受け取るかね、という話。財布を差し出す女の子に向かって「ちょっと待ってくれ。わたしはカネが欲しいわけではないよ。趣味なんだ。純然たる趣味だからこうしてるだけなんだよ」って言うでしょう。
            • ああ、何となく分かった。「サイトでいくらもらったら嬉しいか」というのは、逆に言えば「いくらもらったらサイトを畳むか」につながるから嫌なのか。そういう泥臭いことを考えるのが面倒臭い。理想的には「一億円積まれたって畳まねえよ! けえってくれ!」って言いたいけど、実際そんなことはないわけですしね。
        • ちなみにこのサイトの読書感想経由で Amazon から本を購入しても、うちには一円も入ってきません。単に書誌情報が取りたいのでリンクしているだけです。
        • あと、身も蓋も鍋さえもない大人の意見として「お金で買える価値はお金で買えばいいじゃない」ってのもありますね。
          • いま思いついた。送信されたはてなポイントを全て悪代官ファンドに投資する blog というのはどうだろう。いや、どうもこうもないんだけど。
        • Account Auto-Discovery とか Hatena ID Auto-Discovery とか呼ばれる仕様には技術的に興味があります。でも FOAF をコメントで埋め込む仕様だと当然 XPath でノード特定できないわけで、即ち正規表現でパースしろと言ってるのと同義なんだけどそれってどうなの?
    • 注意。待ってください。催眠で英語耳はマジで、危険です。あなたは覚悟ができているのですか?。 Google Adsense で見かけました。爆発的にものすごくいろいろなことを想像しちゃったじゃないか。
      • 睡眠学習を告発する MMR とか。

2005-08-22

◆[読書]『ミシ』(黒田硫黄) & 『シンクロナイズド坂』(深堀骨)

「思いついたので並列感想を書いてみます。 なんかマンガばかり読んでるとバカになるみたいな構成ですが、 致命的な差は取り上げる作品を両方読んでる人間が破壊的に少ないという点でしょうか。
そりゃそうだ、アフタヌーンの連載が終了したばかりで単行本化されていない作品と、 SF マガジン 2005 年 5 月号に掲載された単行本化されるまで推定 5 年はかかる作品ですからね。
どちらも分かる人というと、アフタヌーンと SF マガジンを定期購読しているか、 アフタヌーンを定期購読している深堀骨の熱狂的ファンか、 SF マガジンを定期購読している黒田硫黄の熱狂的ファンか、 黒田硫黄と深堀骨の熱狂的ファン。このくらいのパターンしか思いつきません。 全部合わせて地球上に 3000 人くらいしか存在しないんじゃないですかね。 (*1)

「それはそれとしてあらすじ。」

『ミシ』

「平凡な社会人 1 年生、窪田君のアパートには変な隣人が住んでいます。 名前はミシですが、何だか分からない獅子舞じみた生き物です。 一応知能はあります。常識はありません。唄を唄ったり小学生を脅したりします。
それはそれとして、窪田君は大学生活の最後を悔いています。 女の子と自室でいい感じになりながらも、遂に何もできずに別れてしまったからです。 嗚呼、自分はなぜあのとき「好きだ」とひとこと言わなかったのか。 失われた青春。過ぎ去ってしまったモラトリアム。 そんな叙情をぶち壊す隣人の唄。コイプー。」

『シンクロナイズド坂』

「柴刈天神前サーガの一篇。
柴刈天神前にシンクロナイズド坂と呼ばれる 2 本の坂あり。 片方は地蔵坂、片方はドラゴン坂と称されたが、あるときある理由でシンクロナイズド坂と呼ばれ始める。 そのくだりは大して意味がないのでそれはそれとして、シンクロナイズド坂と呼ばれるからには 2 本の坂はシンクロナイズドしている。 上空から見下ろせば、片方の坂のうねりにもう片方がシンクロしているのが見て取れるだろう。 そして 2 本の坂はやがて 1 本に合流する。うねうねした V 字型を想像してもらえれば幸いである。 その描写も大して意味はないのでそれもそれとして、 2 本の坂の間にはまずいラーメン屋が 2 軒あるが、これまた大した意味はない。 それを言い出すとこの話自体に大した意味はないのだが、まあそれはそれとしなければ話が進まないのでそれはそれとしよう。」

「で、わざわざこの 2 作品を並べたのには理由があるわけです。大した理由じゃありませんが。
何かと言うと、この 2 つの物語構造が極めて似通ってるのですね。 つまり、起承転結のバランスが異常に悪いというか、漢字で書くと奇症癲結というか。」

  • 荒唐無稽な設定と書き出し (隣の家のけもの / シンクロナイズドな坂と怪奇現象)
  • それが加速する序盤 〜 中盤の展開 (不思議な汁、謎の外人女性 / 坂の謎を語る中華料理屋のオヤジ、天津丼と天津麺が絶品)
  • 理不尽が暴発してイドの怪物が解き放たれる黙示録的終盤 (アレが欲しいよう、ヌハハーフリーン、モコモコメーン、ピンポンダッシュやら残飯をねじこむやら小さくてずるくてキモいみし、子供を殺すみし、 2 千万人殺すみし / 溢れ出す黒くて汚らしい水、こんなこともあろうかと舟になる中華鍋、ライク・ア・ローリング・ストーンズ、ハイリハイリウエハイリホー)
  • にも関わらず綺麗に落ち着いてしまう結末

「どうせ単語だけ書いてもネタバレにもなりゃしねえと思って書いてます。 未読の人は全く意味が分からないと思いますが、既読でも大して意味は分からないのでそれはそれとして勢いだけ受け取ってください。
そう、これだけやっておいて最後は日常に着地するというところがポイントです。 一体自分は何を読まされたのだろうとむじなに化かされたような感覚のうちにも、妙なさわやかさが残るのです。 何となく釈然としないものを感じつつも、「ま、いいか、変な単語や変な展開も楽しかったし」と思ってしまうこの「何だか知らんが、とにかくよし!」パワー。」

「タイトルでググってみると分かるんですが、 嫌いな人からは「意味が分からない」「何これ?」「こんなの載せないでほしい」とメタクソに言われているのもこの 2 作の共通点ですね。 その気持ちは分からないでもありません。 「分からないからつまらない」と「分からないけど面白い」は表と裏でしかない。 自分としても、あまり弁護するとバカみたいなので誉めすぎるのもアレだと思います。
ただ、それを承知で敢えて誉めるならば、こういう娯楽が溢れれば世の中はもっと混沌として面白くなるのじゃないかと思うわけです。 好きな単語を並べて適当な話を作っても、楽しくて最後にさわやかならいいじゃないかと。」

「そんなもっともらしいことを言っても、結局は「小さくてずるくてキモいみし」って書きたかっただけなんですけど。」


「以下は余談。
最近 GoogleMapsEditor という地図上に自作データを載せるツールを見つけたんですが、 これのサーバ側インターフェースを Google Maps API と全く同じにすることで、 架空の地図情報を提供することはできないだろうか。
そのネタとして是非やってほしいのが杜王町と柴刈天神前。 もし完成したらとても喜ぶので、誰か作ってください。」

*1: ちなみにこのサイトは「アフタヌーンを定期購読している深堀骨の熱狂的ファン」です。わざわざ図書館まで出かけて『シンクロナイズド坂』を読みました。 SF マガジンのバックナンバーなんて他にどう見つけろと。早川書房のサイトの通販は詳細情報が載ってなくて不安だし。

2005-08-29

◆[ゲーム]『江戸もの』(グローバル・A・エンタテインメント、 PS2 )

「ようやくクリア。そして即 2 週目に突入。 今度こそは、今度こそは完璧で壮麗な江戸の都を作り上げてみせる…!」

古来如何に大勢の親はこう言う言葉を繰り返したであろう。――「わたしは畢竟失敗者だった。しかしこの子だけは成功させなければならぬ。」
(芥川龍之介『侏儒の言葉』)

「このゲームの存在自体を知らない人もいるでしょうから一応説明しておくと、 『江戸もの』はかの怪作『悪代官』シリーズの微妙な続編です。
厳密には続編じゃないのですが、千本松喜兵衛氏が主演なのと、 悪ノリのセンスが全く変わってないので事実上続編と一緒です。」

「結論から先に書くと、個人的には凄く楽しかったんですけど、余人にはあまり勧めません。 なぜかというと今回のは割と真っ当に面白い(そして割と真っ当に目立たない)ゲームだから。
『悪代官』は良くも悪くもアクが強すぎてメインストリームから夢光年隔たっていたオリジナリティの具現化系な作品で、 逆にそれだからこそ生まれた味というものがありました。 だってねえ。まともな大人の考えるこっちゃないでしょう。 一面から柳生十兵衛を「いきなりビッグネームが出てきおって!」と叫びながら大量の相撲取りと一緒に火炎放射器で焼いて爆散させるゲームなんて。
あの身も蓋もないバトルシーンと更に輪をかけて身も蓋もないムービーの数々は、 まさに強襲というべきインパクトで我々の脳を揺さぶったわけですが、 翻って『江戸もの』はというと、街作りシミュレーション + ターン制の戦術シミュレーションという比較的平和なコンセプトで作られています。
それはそれで別に悪いことではなく、事実、江戸の街作りは本当に楽しい。 長屋を徐々に育てて廻船問屋や高級料亭に進化させる楽しみ。 交通の便や開発しやすさ、景気の流れまで考慮して建物の配置に頭を悩ませる愉しみ。 「こんな真っ当な面白さが『悪代官』シリーズで味わえちゃっていいの?」という変な罪悪感すら感じます。」

「しかし、それは同時に、あの時代劇の有名人たちを虐殺するという反社会性と、 ムービーや台詞回しの奇怪さが薄れてしまうことでもあるのです。 プレイしていてそれが残念で仕方なかった。 そこでもっと反社会的なシチュエーションを投入していれば、 作りは真っ当で長く遊べるけど最高に狂っている、そんな素晴らしいゲームになったはずなのに。」

「具体的に言うと、江戸の街が火の海になって築き上げた建物がばりばり焼けていくイベントは是非とも作るべきだったと思います。
あと、大阪や首里城に攻め込んだときは全く無意味に建物に火を放てるとか。 人口ゲージが真っ赤になってグングン減っていくの。 それを見た大塩平八郎が「ひとでなし!」って激怒して気力 150 のハイパーモードになってツイン大塩ライフルで江戸軍を壊滅させたりね。 そういう腐ったアイディアが今回は少なかったですね。
あと、脚本は深堀骨に書かせるべきだと思う。 途中どんな無理なことをやっても無理矢理無難なオチにしてくれるから。」

「まあ、ムービーや台詞が薄くなったと言っても、薄くなっただけで本質は変わってないんですがね。 気づいただけでも『ジョジョ』『バキ』『覚悟のススメ』『宇宙戦艦ヤマト』『笑点』『仮面ライダー』『Kill Bill』のネタが入ってました。
ちなみに坂本龍馬は仮面ライダーです。クローン坂本龍馬が敵側に 8 体くらい出てきます。 最強必殺技は維新サイクロンです。おやっさんは勝海舟です。 読んでいて意味が分からないと思いますが、意味はないので大丈夫です。そういうゲームだと思うしかありません。いい意味で。(*1)

(以下の文章はネタバレを含みます)

◆[ゲーム]『戦国 BASARA 』( CAPCOM 、 PS2 )

「友人宅にて鑑賞。 CAPCOM 制作陣の割腹的クリエーション態度に感涙する。 CAPCOM はまだこんなハジケたゲームを作れたのだなあ。
個人的にはこのゲームを思想のない『ジャイアントロボ The Animation』と呼びたいですね。 『ジャイアントロボ』に思想が必要だったのかという話は別として。」

  • 伊達正宗や真田幸村のスペックが明らかに十傑集相当。公式サイトのオープニングムービー参照。
  • 戦国最強の武将であるところの本田忠勝はその筋から「機動戦士ホンダム」と呼ばれているそうですが、どこの宇宙世紀にドリル持ってて肩からキャノン砲が生えるガンダムがいるか。あれは怪ロボです。家康少年にコントロールされてるし。

「ゲームをやりこんだわけではないので、以下ダラダラ語ります。
この作品はいい意味で史実に対する敬意が全くなく、 独自解釈というレベルじゃなくて明らかに思いついたカッコいいネタを片っ端からつぎ込んで作っているわけです。 その態度にケチをつける気は全くなく、「その方がカッコいいじゃないか!」と言い切ってしまうタイプは大好きなので CAPCOM を肯定することに何ら異存はありません。
ただ CAPCOM のゲーム作りってこんなんだっけ? という違和感は拭い切れなかったのですね。 CAPCOM ってもっと地道な商売をしてなかったっけ? なぜことさらにバカゲー? という。」

「『戦国 BASARA 』の作りは非常にしっかりしていて、ロード時間、キーレスポンスといった面ではほとんどストレスを感じません。 この作品をバカゲーたらしめている要因はひとえにそのセンスなのですね。 キャラ造型やムービーが狂っているからバカなのです。 個人的な解釈では、スタッフが非常に頑張って、仕事として真面目に脳のタガを外している印象を受けました。 つまりこれは商売としてのバカゲーです。」

「引き合いに出すのもアレですが、『悪代官』の制作態度はこれとは一線を画しています。
『戦国 BASARA 』からムービーと T.M.Revolution の主題歌(またこれがカッコいいだけカッコよくていい味出してるんです)を引くと、わりかし真っ当な軍隊蹴散らしアクションが残ります。 それはバカゲーではありません。(It's not Baka-Game.)
しかし『悪代官』からムービーを引くと、そこには時代劇ヒーローを家来ごと虐殺ゲームが残ります。 はい、それはバカゲーです。(Yes, It's Baka-Game!)
つまり『悪代官』はコンセプトが根底から狂ってるわけで、いわばナチュラル・ボーン・バカゲーなのですね。 『戦国 BASARA 』のそれと違って、スタイルではない。 プログラム的に喩えるならスキンのように置換可能なオプションではない。 「こんなゲームを作りたい!」という原初の動機、つまり要件定義のフェーズから間違っ ている。」

「一応断っておくと、『戦国 BASARA 』を否定するわけではありません。 これはこれで好きなんです。 ただ、真っ当なゲームを作れる人は真っ当なゲームを作ってほしいわけですよ。 いや本気で。王道なくして邪道は存在し得ないのだから。
今 CAPCOM がこのゲームを作る意味というものを考えると、 いろいろ新たな路線を研究してるのかなという感じを受けます。 CAPCOM の経営状態について詳しくは知りませんけど。
その結果がこのバカゲーであるとしたら、それはそれは面白うてやがて悲しい話で、 それが冒頭の「割腹的クリエーション態度に感涙」という表現に繋がります。いい話だ。」

「まとめ。そうねえ。バカゲーを一生懸命作る CAPCOM スタッフは偉いなあと思いました。 そんな努力して思考のタガを外す仕事がしてみたいですね。 このゲームは是非とも売れてほしい。」

*1: 友人が最近「最後にいい意味でって付ければ何でも許されると思ってるだろ!」と説教されたらしい。素晴らしい説教です。いい意味で。
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